Seasons ツアーの四季

歩いているだけではみつけられない「声」を探しに

Spring 春の見どころ

3月下旬~5月初

旬三段峡の春は、ゆっくりとやってきます。冬に荒れた探勝路の整備を終え、4月中旬に「峡谷開き」を迎えます。この頃には早春の山野草が次々に咲き始め、毎日が新しい発見に満ちています。景色に目を奪われていると気づかないまま通り過ぎてしまうような小さな花たちが足元に咲いていたりもします。そんな小さな春たちを探しながら歩くとワクワクしてきます。

山々が柔らかい新緑に彩られ、5月には若葉に包まれていきます。新しい命に出逢う感動と緑の空気を思いっきり吸い込み、心も身体もリフレッシュできる季節です。

Early Summer 初夏の見どころ

5月中旬~6月

岡山県以西の中国地方,四国、大分県の一部に知られ,その分布域が狭く貴重種であるキシツツジの花が咲く頃になると三段峡の河岸がピンク色に染められていきます。この季節もまだまだいろいろな花たちが迎えてくれる季節です。黒淵渡舟に乗ると見られるセッコクなどの貴重な植物に出逢うこともできます。

梅雨の時期に差し掛かるとコアジサイなどアジサイの仲間たちが探勝路を彩ります。雨水を含んだ瑞々しいコケたちも見頃です。モリアオガエルの産卵期には、卵塊を見つけることができ、運が良ければ産卵シーンに立ちえるかもしれません。

Summer 夏の見どころ

7月~8月

梅雨の終わりには大雨で一気に増水するなど、三段峡の厳しい自然の一面も見られますが、増水後は川底の石が洗われ白く輝き水の透明度が一気に増します。

7月初旬には、ゲンジボタルの舞が見られます。
暑い夏も緑のトンネルが探勝路を覆い、強い陽射しを和らげてくれます。風穴(ふうけつ)から流れてくる冷たい空気や「涼しげ」という花言葉を持つイワタバコの小さな花にも癒されます。湧水に触れたり、川岸に降り夏でも冷たい川の水に触れたり、川の様々な生き物を観察したりするのにも良い季節です。夏の終わりは、オオサンショウウオの恋の季節。もしかしたらオオサンショウウオにも出逢えるかもしれません。

Autumn 秋の見どころ

9月~11月中旬

9月には、三段峡の特産物である「トチ餅」の材料でもあるトチの実が探勝路にも落ち始めます。

10月になると紅葉の季節。標高差が400~500m、全長16kmにも及ぶ三段峡の紅葉は、上流部から始まります。水辺の岩にはナメラダイモンジソウが咲き誇り、小さな不思議な形をしたキッコウハグマを見つけられると心が湧きたちます。

カエデの種類も多く、いろいろなカエデの違いを見つけながら散策するのも楽しいですね。また自然の森の紅葉は、樹々の種類によっても染まる時期や色も様々です。いろいろな樹々の紅葉も楽しんでみてください。落葉が始まると三段峡特有の岩崖が良く見通せるようになります。それはまさに山水画の世界です。